【from Kitakagaya】実行委員に聞いたメイカーイベント 「つくろか!」の裏側(前編)

ファブラボ北加賀屋の森本です。今回のリレーブログでは、昨年12月に大阪市立中央図書館で開催されたメイカーイベント「つくろか!」の実行委員会メンバーへのインタビューをお届けします。

「つくろか!」は、2016年から福岡で開催されている「つくると!」、2017年に広島で開催された「つくろけぇ!」、2018年東京で開催された「IoTつくるよ!」に続く、方言シリーズのメイカーイベントの大阪版として開催されました。イベントの企画には、ファブラボ北加賀屋番頭の小野塚さんが実行委員の一人として参加しており、当日はラボメンバーもたくさん出展していました。


つくろか! 図書館から始まるものづくり百鬼夜行 リポートムービー

<イベント概要>
開催日:2018年12月22、23日
会場: 大阪市立中央図書館
主催:つくろか実行委員会(共催:大阪市立中央図書館)
HP: http://tsukuroka.org/

今回はつくろか!実行委員会の小林竜馬さん、小野塚幸夫さん、松川哲也さん、鈴木さんにお集まりいただき、お酒を飲みながらのざっくばらんな雰囲気の中、企画・運営のプロセス、イベントに込めた思い、そして大阪のメイカーシーン等について、お話を伺いました。

「この度は企画にご協力いただきありがとうございます。早速ですが、簡単に自己紹介をお願いします。」

小林竜馬(以下、小林)「実行委員会代表の小林です。大阪大学先導的学際研究機構の特任研究員をやっています。また、国立情報通信機構の研究員も兼任していいます。」

小野塚幸夫(以下、小野塚)「総務担当の小野塚です。システムエンジニアで通信機の開発をやってます。また、趣味でメイカーをやってます。」

松川哲也(以下、松川)「松川です。デザイナーです。ブランディング、ウェブ、コミュニティのデザインを行っています。動画の撮影、編集も担当しました。」

xin suzuki(以下、suzuki)「監査担当のsuzukiです。36歳です。子供は4歳です。」

小林「あと今日はいないですが、会計担当の臼井さんと副代表の松永君がいます。」

森本康平(以下、森本)「ありがとうございます。なお、インタビュアーはファブラボ北加賀屋の森本です。オンラインでのインタビューとなりますが、宜しくお願いします。」

実行委員の方々

企画のきっかけについて

森本「まず今回のイベントの企画はどのようなきっかけで始まったのでしょうか?」

小林「小野塚氏がフェイスブックに投稿したのが始めかな。」

小野塚「そうですね。関西のメイカーイベントでは、3月のNT京都、7月のメイカーズバザールがありますが、秋冬に何もないなーと思って。その時期にも何かイベントがあるといいなと思い、SNSで呼びかけたのが始まりです。」

小林「その投稿に最初に反応したのが僕だったと思います。僕は元々福岡で「つくろか!」を立ち上げた実行委員でもあるのですが、大阪に来てから、こっちでもやりたいなと思っていました。とはいえ、まだそんなに知り合いいないし、どうしようかなぁと思っていたところに小野塚氏の投稿が流れてきたので連絡しました。」

森本「小野塚さんと小林さんは元々知り合いだったんですか?」

小林「投稿の少し前に知り合ったのかな。はじめは何だったっけ?」

小野塚「最初に会ったのは、ファブラボ北加賀屋のファブナイトですよ。」

森本「おぉ。あの時のファブナイトですね。今回ファブラボ北加賀屋は直接関係ないと思ってたのですが、いい感じにストーリーに登場できて良かったです。」

お二人の出会いの場となったFab Night #14(2017/5/27)

森本「その後、実行委員会が形成されていったと思いますが、チームビルディングはどのように行ったんですか?」

小野塚「フェイスブックとツイッターで呼びかけました。」

小林「あと酒の繋がりとか。」

松川「僕の場合は、日本橋(大阪の電気街)で開催されているロボット連絡会で小野塚さんと知り合って、その後、デジットハッカソン(2018年に大阪で開催されたハッカソン)でまた小野塚さんに会って企画について教えてもらい、実行委員会に参加するようになりました。」

小野塚「いろんなコミュニティやイベントに参加して企画を紹介しました。スタッフ募集も同時にやって、それで来てくれた人もいますね。確かキックオフが2018年1月で、その後月一のペースでミーティングを行っていたのですが、そこに少しずつ加わっていってもらった感じです。」

イベントを振り返ってみてどうでしたか?

森本「イベント当日についてお聞きしたいのですが、まず全体的に振り返ってみてどうでした?」

小林「ブース数は予定通り集まりました。もう少し埋めることはできたけど、会場とマッチするぐらいの出展数だったと思います。」

小野塚「来場者数はカウントできただけで、のべ489人でした。300人を想定していたので、大成功ですね。」

小林「あの倍の人数が来ても会場に入れないので、ちょうど良かったと思います。」

松川「会場選びに難航したことを考えたら、とてもうまくいったと思いますね。」

森本「特に印象に残った出展物はありましたか?」

小林「羽ばたき飛行機を会場内で飛ばせたのがよかったですね。」

小野塚「”ばらそか”(※)」も面白かったですね。図書館の蔵書に分解のやり方についての本があって、2日目に会場に展示していました。」
(※)家電の分解ワークショップ

小林「図書館ならではですね。本の紹介にもなることが図書館としては嬉しいことだと思うんですよ。終わった時に本が展示されていて嬉しかったと言ってもらえました。」

松川「図書館が所有している古地図のオープンデータも展示されていましたね。」

小野塚「ファブトークの中で伊藤さん(伊藤慎一郎:京都産業大学)がお話されていたアムステルダムのファブラボの話も興味深かったです。市民には誰でも作る自由があり、市民サービスとして提供されているという話は印象に残っていますね。
また、当日の話ではないですが、今回「つくるけぇ!」の大下さんが入ってくれたおかげでだいぶ助かりました。初回のミーティングでドメイン何にするか議論しようと思っていたら、もう既にホームぺージを作ってくれていました。そのスピード感がすごかったし、いろいろノウハウを共有してくれたので、すごいやりやすかったです。あと、タナゴさんにお願いしたアートワークもかっこよかったですね。当日に関しては怪我無く無事終われたのが何よりです。」

会場が図書館になった経緯は?

森本「先ほど会場選びが難航したというお話がありましたが、今回会場が図書館になった経緯を教えてください。」

小林「始めに有力候補に挙がっていた場所が頓挫して困っていたのですが、Code for Osakaの定例会で企画を紹介したところ、来場者の中に図書館のイベント担当の方がいて、その場で声をかけてもらいました。後日、現地の下見に伺い改めて企画の説明をしたら、面白そうだねと言ってくださり、そのままトントン拍子に決まりました。」

森本「結果的にご縁があって、図書館になったとのことですが、会場を選定する上でこだわったポイントはありますか?」

小林「メイカーイベントっていろいろあるけど、回を追うごとに先鋭化していくと思うんですね。出展者も来場者もプロ化していく・・・つまり、出展者側はすごい人じゃないと出展できなくなり、来場者側も目が肥えていく傾向があると感じています。それはそれでアリだと思いますが、その中で新しい人がなかなか入りにくくなっていくと思うんですよ。僕はメイカーイベントは裾野を広げていくべきだと思っているので、作る人だけ、プロの来場者だけじゃなく、通りがかりの一般の人にも見てもらえる場所でやりたいと思っていました。実際、当日の来場者の中には図書館にたまたま来た人も多くいましたし、出展者からもいつものメイカーイベントとは違う来場者が多かったという声が聞かれたので、狙いとしては成功したと思います。」

反省点や苦労した点はありますか?

森本「会場面、その他全体含めて反省点や苦労した点はありますか?」

小野塚「会場への導線がエレベーターしかなかった。」

小林「あーそれは大変だったね。」

松川「準備していたシルクスクリーン体験ができなかったブースがありました。会場で液体を使ってはいけないということを事前に確認できなかったので、やってもらうことができませんでした。」

小林「あと、公共の図書館なので閉まるのが早いのがキツかった。17時終了、18時完全撤収だったかな。できれば会場内で懇親会をやりたかったんですよ。会場内でやると、製作物を見せながら話ができるじゃないですか。メイカーとしてはモノがあった方が話が盛り上がると思うので、できれば懇親会は会場内でやりたかったですね。」

小野塚「ブースでの物販ができなかったのも残念でした。市の施設なので、お金をもらう行為はやってはいけないということで。あとは、出展者が(電子工作系の)知り合いに偏っていたように思うので、もっとアート、クラフト系の人にも入ってほしいと思いました。次回はもっといろんなところにアピールしたいですね。」


今回は「つくろか!」の企画から開催当日までのお話を伺いました。いろいろ大変な局面もあったようですが、前に進めないなら横に動き、置かれた状況の中でできるアイデアを出そう、というポジティブな雰囲気を感じました。まだまだお話は続くのですが、文字数の関係で今回はここまで。続きはインタビュー後半をご覧ください。

インタビュー後半はこちら! 【from Kitakagaya】実行委員に聞いたメイカーイベント 「つくろか!」の裏側(後編)