【from Sendai】デジタルとアナログを行き来するレクチャーシリーズ -大学編-

こんにちは、小野寺です!

ファブラボ仙台では、ラボの運営や商品開発等に加えて、近隣の大学さんでレクチャーを行なわせていただくことも。今回は、最近行なったレクチャーについてご紹介します!

1. レーザーカッター スキルアップワークショップ at 東北工業大学

課題内容は『ストローを用いて、人が最低1人入ることのできるサイズの空間(ドーム等)を制作する』というもの。ストローをつなぐジョイントパーツには1.5mmまたは3.0mmのアクリル板のみを使用可能とし、そのパーツの制作にレーザーカッターを必ず用いるということが主な条件です。

課題を発表してから3週間かけて形状を試作。その後途中に1度エスキスを挟み、バリエーション豊かな作品が出揃いました。

レーザーカッターはあくまでツールのひとつであり、それ以上に「どんなものを作るか」を考える力や、それを叶える技術 ・デザイン力が重要です。これを機に、マシンをうまく活用しながら、これまでの枠を超えたものづくりにどんどんチャレンジしていっていただけたらなと思っています。

▼ワークショップの詳しいレポートはこちら▼
http://fablabsendai-flat.com/2017/07/15/tiotws_170713/

2. 手漉き和紙と、レーザーカッターを用いた拓本の制作 at 宮城大学

宮城大学さんで担当させていただいているこのレクチャーは今年で3年目。今回も宮城県川崎町の潮紙 塚原さんが手漉き和紙づくりを、FLAT 小野寺がレーザーカッターを用いた拓本制作及び染めについて指導を担当しました。

 

本レクチャーでは、彫刻刀ではなくレーザーカッターを用いて拓本用の版木を制作。学生さんには、レクチャー1日目と2日目の間にパターンをデザインしていただき、2日目はレーザーカッターでパーツをカット!画面上では線の太さが充分そうに見えていても、いざカットしてみるとあまりに細すぎる…などと、何度も試行錯誤する方も。

カットしたパーツは、ひとつひとつ手作業で貼り付けていきます。デジタルファブリケーションを用いたからといって、全てがデジタルで完結するわけではなく、やはり人の手が必要です。

版木が完成したら、いよいよ染めの作業! まずはこんにゃく糊をしっかり染み込ませた和紙を版木にのせ、ブラシで叩いて密着させていきます。

和紙が版木にしっかり密着したら、絵の具を付けたタンポで優しくポンポン叩いて着色。自分でどんなパターンをデザインしたのかを分かっていながらも、色がのると「わぁー!」と歓声があがります。

今回は、他の学生さんの版木と組み合わせたパターンで染める学生さんや、「もう少し柄を細かくすれば良かった!」と再度版木制作に取り掛かる学生さんも多く、例年以上に“遊びながら試行錯誤している”といった様子でした。新しい技術と昔ながらの技術、デジタルとアナログ、それぞれをいくつも組み合わせることで、ものづくりの幅が格段に広がるという面白さを少しでも感じてもらえたのかなと思います。

▼レクチャーの詳しいレポートはこちら▼
http://fablabsendai-flat.com/2017/05/13/myu_17041722/

3. Processingを使ったビジュアルデザインワークショップ at 東北芸術工科大学

“プログラミング”というと、まだまだ「IT系の人のやることでしょ?」と思われがち。ですが、実は異分野の方がそれにチャレンジするほうが、面白い使い方が生まれることも多くあります。そこで、今回はプログラミングの入門編として、プロダクトデザイン学科の学生さんを対象としたProcessingワークショップを実施しました。

4日間の実技を通してProcessingの基礎を学び、授業内容を応用して音楽に合わせて変化するグラフィックでVJをする、というのが今回の課題です。

最終日は教室にスピーカー、ミキサー、プロジェクターを運び込んで、VJ開始!1人あたり持ち時間2分でパフォーマンスを行いました。

こちらは、流れている音楽をマイクで拾い、それに合わせて細かいドットを動かすという演出。真っ黒な背景に蛍光色のドットが映えます。

同心円上をくるくる回る円弧の速さが、曲調によって変わるというグラフィックも。 プログラムで自動的に曲に合わせている部分と、キーボードを叩いて自分でコントロールしている部分を組み合わせてプレイしている様子は、さながら難易度の高い音ゲーをしているようでした。

ほぼ全員がプログラミング初心者でしたが、皆それぞれ表現したい手法を見つけ、 なんとか自分の知っている技法を組み合わせてプログラムを組んでいたのが印象的でした。普段はプロダクトの勉強をしているという学科ということもあり、ハードと比べてソフトウェアのトライ&エラーのしやすさを実感してもらえたのではないかと思います。

▼ワークショップの詳しいレポートはこちら▼
http://fablabsendai-flat.com/2017/05/14/tuad-vj-2016/

 

今後もファブラボ仙台では、様々な方向から“何かをつくること”についてアプローチしていきたいと思います。

尚、一部のレクチャー内容については下記のリンク先にまとめていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください!
https://www.gitbook.com/@fablabsendai

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