こんにちは、ファブラボ太宰府の飯島です。大学の近くにある下宿先から2時間かけてファブラボに通っていますが、最近は仕事のみならず自分自身が作るためにラボに来る事もあります。デジタル工作機械といろんな道具、そしてFabの楽しさを共感し、刺激をくれるラボの人に囲まれてモノづくりをしていると、この場所に出会えて本当によかったなと思います。今日はファブラボ太宰府で発足された、「ファブラボいきものがかり」についてご紹介します。
ファブラボいきものがかりができるまで
ファブラボ太宰府のスタッフやユーザーさんには、生き物好きな人がたくさんいます。猫、生き物の透明標本、魚の飼育、深海魚など興味のジャンルも様々です。そしてある日、ファブラボで生き物を飼育したら面白いねというアイデアが出ました。
ファブラボを訪れた人に楽しんでもらえるだけでなく、生き物を飼育する事が、新しいモノづくりが生まれるいいきっかけになると思いました。なにより、Fabと生き物はとても相性が良いです。僕はFabは、必要なものを自分で作るなどといった、「生活」と大きく関わったモノづくりだと思っています。そしてその「生活」は必ずしも人間に限った話ではありません。生き物を飼育して何か問題が起きたとき、その全ての出来事がパーソナルファブリケーションのきっかけになります。
こうして、水槽がファブラボ太宰府に設置され、生き物の飼育が始まりました。
実際に飼い始めて
係としては、スタッフの渡部さんが水槽全体のレイアウト担当、水野さん、飯島、そしてユーザーの久恒さんが水槽内のプロダクト担当をしています。
左上水野さん、左下久恒さん、右上飯島、右下渡部さん
まず始めに、エビを飼育することになりました。
始めにぶつかった問題は水槽の立ち上げが難しいということです。特にエビは水質変化に弱い生き物だということで、渡部さんが中心となって水質を安定させるまで手探りで様々な調整を行いました。
また、ラボに人がいない休館日があることも問題点となりました。特に11月は週末にイベントが多く、3~4日ラボをあけることもあったため、餌やりが続けてできませんでした。
こうして作られたのが、自動餌やり機です。一定時間が経過すると、餌が供給される仕組みになっています。この装置は、久恒さんが作ってくれました。
今後の展望
エビを飼い始めてから1~2ヶ月経っただけでも、様々なFabのきっかけが生まれました。自動餌やり機のみならず、水質の観測をより簡単に行うためにpH測定器を作ったり、アプリでの制御などを行いたいという話が出ています。
また現在は、3Dプリンタで出力されたオブジェクトが水槽の中を楽しく飾り付けてくれています。
こちらは、3Dプリントで出力された家です。酸素を供給する管をこの中に通して、煙突から気泡が出るように現在調整中です。
こちらは、クラゲ型のLEDです。こうした遊び心をたくさん取り入れた水槽にしていこうと思っています。
1月には福岡で、モノづくりのイベント「つくると!(http://tsukuruto.net)」の第一回目が行われます。その時にこれまでの過程や工夫の充実した水槽を展示して、来られる方に楽しんでいただこうと思っています。