FabLabの定義とFabLab憲章

FabLabの定義
FabLabは現在、「1年で2倍に増える」といわれるほど急速に増殖しています。そのため、FabLabの理念と精神を明確にするため、「FabLabの定義」をめぐる議論が世界FabLab会議で行われるようになりました。現時点での議論は以下のとおりです。

ファブラボとは、以下の5つの条件を満たした工房である。

(1) ファブラボ憲章(下記参照)の理念に従って運営され、ファブラボ憲章を印刷して掲示してあること
(2) 少なくとも週1日は、無料またはお金ではないやり取りや交換条件・交渉の下で市民に一般公開されていること
(3) 世界のファブラボ標準機材を最低限揃えていること(2011年現在、レーザーカッター、CNCミリングマシン、CNCルーター、ペーパーカッター、電子工作機材一式、ビデオ会議システム。ただしこのセットアップは過渡的なものであり、ファブラボ標準機材は毎年少しずつ進化していきます) 参考:fablab2.0
(4) ウェブ環境を活用して、ものづくり知識やデザイン等の共有活動(オープンソース化)に取り組んでいること
(5) 世界FabLab会議で登録され、世界中のfablabberに「ここにもあるよ」と認知されること

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翻訳中

「ファブラボのロゴを使用する場合の条件」
ファブラボ鎌倉インターン本島ゆかさんによる第一次日本語翻訳が公開されました。本ページ末尾にも転載しています。
「世界のファブラボリスト」
ファブラボ鎌倉とファブラボ筑波が正式に登録されました。
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FabLab憲章
世界ファブラボ代表者会議で起草されたThe Fab Charterの日本語訳です。
この内容は世界ファブラボ会議で毎年議論され、進化していきます。

ファブラボ憲章日本語版(案)

目的: FabLab(ファブラボ)とは、3次元プリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた、誰もが使えるオープンな市民制作工房の世界的なネッ トワークです。大量生産やマーケットの論理に制約されていた「ものづくり」を解放し、市民ひとりひとりが自ら欲しいものをつくりだせるようになる社会が目標に掲げています。

利用法:人を傷つけるものを除けば、(ほぼ)あらゆるものを作ることができます。利用にあたっては、一人一人が自ら試行錯誤して操作法を学び、ラボの使用法や機材利用のノウハウを共有・蓄積・継承していくことが求められます。

学習:ファブラボでは、実際のプロジェクトを行いながら、自ら機材の使い方を覚え、他のメンバーと互いに教え合い、学び合うことが基本です。また、その試行錯誤の過程をドキュメンテーション(文書化)し、コツやノウハウをまとめたインストラクション(教材)や機材のマニュアルを使用者が共同で作 りあげていくことが求められます。

ファブラボを利用する人の責任
安全:人や周りを怪我させない作業の仕方を覚えること。
掃除:あなたが来た初めの状態よりも、ラボを綺麗に掃除してから帰ること。
維持:ツールや材料のメンテナンスや交換を手伝い、さらにそこで起きた出来事をレポートすること。

ビジネス:
ファブラボでは商業活動(ビジネス・インキュベーション)は可能ですが、オープンなアクセスや情報公開とコンフリクトを起こしてはいけません。ラボの中の みならず、外でも大きく成長し、最終的には、ラボやラボのメンバー、ネットワーク、オリジナルの開発者らにその成果を還元することが期待されます。

draft: August 30, 2007
日本語版: 5/23 2010

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ファブラボのレーベル(名称)あるいはロゴを使用するための条件
(http://www.fablab.is/w/index.php/ConditionsForFabLabLabel)

FabLabフランスの始動から要請を受けて、「FabLab」というレーベル(名称)を使用するための必要条件をまとめました。これはドラフトです。(2011年4月15日、MIT Center for Bits and Atomsのmanager、Sherry Lassiterとのやりとりによる)

次に述べる特徴を満たすことで、「Fab Lab」と呼ぶ活動として、資金調達や促進運動、広報活動のために公式ロゴを使用することが可能になります。以下の取り組みを遂行することが必須条件となります。

・FabLabの理念として「一般市民の利用が可能であるということ(パブリック・アクセス)」が最も重要で必要不可欠な要素です。FabLabは個人的な創作・発明のために工作機械を開放し公共化しようと取り組んでいます。ですから、FabLabは少なくとも1週間に1回は無料、またはお金ではないやり取りや交換条件・交渉の下で、市民に利用を公開する必要があります。

・FabLabは「Fab Lab憲章」(http://fab.cba.mit.edu/about/charter/)を、ウェブサイトと、ラボに掲示し、目に触れる状態にしておく必要があります。

・全てのFabLabは共通の標準機材を備えている必要があります。最低限取り揃える必要のある機材や道具は以下を参照してください。(http://fab.cba.mit.edu/about/fab/inv.html)また、オープンソースのソフトウェアや無料ソフトのリストは、以下のファブアカデミーの講座ホームページを参照して下さい。(http://academy.cba.mit.edu/classes/)。このように機材を共通化することで、世界中すべてのFabLabが知識やデザインを共有し、国境を越えて協力し合うことを目的としています。

・国際規模のFabLabネットワークに参加する必要があります。独立して活動することはできません。FabLabはテレビ会議や年一回開催される世界FabLab会議、他国のFabLabと共同でワークショップや、課題・プロジェクトに取り組む活動を通して、グローバルで、知識の共有が可能な世界的なコミュニティーになろうとしています。また、ファブアカデミーへの参加によってもグローバルなネットワークに参加することが出来ます。

[注記]
・コンパチビリティー:互換性:
例えばボストンのFabLabで作ったモノのファイルと説明文書を他のFabLabに送ったとすると、そのFabLabでも同様に、そのモノを作れるようになっていなければなりません。ガーナ、南アフリカ、アムステルダムやボストン、世界中のどのFabLabでも同様の作業ができる必要があるのです。本質的には、ものづくりの過程や体系を共有するということが、最も大切なことです。

・プロトタイプのための設備があればFabLabであるという訳ではありません。3DプリンターがあるからFabLabということではないのです。(最近、安価で丈夫、かつ高精度の中国製3Dプリンターをファブラボ標準機器のリストに追加しました。多くのFabLabが3Dプリンターを必要としていますが、現在の3Dプリンターは極めて問題含みです)

・大切なのは、ものづくりの過程や情報が国境を越えて共有されることであり、ブランドではありません。2D/3Dデザイン用のレーザーカッター、キャスティング用の鋳型・電子回路を製作するための高精度ミリングマシン、フレキシブル電子回路の製作のためのビニール(ペーパー)カッター、回路のプロトタイピングやマイクロコントローラーのプログラミングのための電子工作セット(エレクトロニクス・ワークベンチ)、そして家具や建築、FabFi(http://fabfi.fablab.af/)のような立体を工作するための木材用ルーターマシンの5つは、インフラとしてのFabLabにあって望ましい設備でしょう。

・電子回路製作入門キットであるArduino kits, Scratch kits, Pico Crickets, Mindstormsなどは電子工学を学び始めた人や、開発のためのプラットフォームとして回路を使用したい人には役立つでしょう。しかし、高速で低価格のマイクロコントローラー(Atmel AVRs)や回路基盤の実装部品の製作、回路のプログラミングをFabLabで行なうことができれば、ほぼ全てのものを1から作り上げることが可能になり、あなた自身の開発にも繋がります。結果的に、キットに頼るよりも多くを得ることができますし、FabLabはこういった姿勢をより大切にしたいと考えています。

Translated By Yuka Motoshima (FabLab Kamakura Intern), Revised by Hiroya Tanaka (FabLab Japan Founder)
2011 July 2nd

翻訳:本島ゆか(FabLab鎌倉インターン)、修正:田中浩也(FabLab Japan Founder)
初稿:2011年7月2日

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