前回の投稿につづき、FJN参加メンバーで最近どのような活動を行っているかの近況報告やラボ活動の運営者ならではの悩みや情報交換の様子をお届けします。
今年新設!大学構内のファブラボ
つづいては、横浜にあるファブラボみなとみらいより井黒さん。横浜みなとみらいに神奈川大学のキャンパスを誕生したことをきっかけに、今年2022年に学内でできた新しいファブラボです(ちなみに、基本的には学生さん向けの施設ではありますが、日によっては一般の方も使えます)
主な活動は、大学所属の学生さん向けのデジタルファブリケーションの授業ですが、大学の社会連携の観点から、地域に向けたイベントも不定期で開催されています。最近では小学生向けのプログラムとして、3Dプリンティングワークショップや、レーザーカッターを使ったスタンプづくりワークショップが開かれました。
地域のハブ、再起動!
福岡・大宰府にあるファブラボ大宰府からは松永さん。ファブラボ大宰府は、九州の方にはおなじみのホームセンターグッデイが運営する施設です。
普段デジタルファブリケーションには慣れ親しんでいない地域の方々にも足を運ぶような地域のハブとして活動されていましたが、コロナ渦で以前ほどの活動が難しい時期がつづきました。しかし、今年に入りコミュニティの活動を改めて火をつけたいということで「グッデイファブ」として積極的に活動を再開され、少しずつ地域のユーザーも増えてきているそうです。
オリジナル3Dプリンター、ロボット教室、そしてFab Academy
兵庫県からは西部にあるファブラボ西播磨より竹田さん。廃校になった小学校にあるアットホームなラボです。
最近では、西播磨オリジナルの高速3Dプリンター開発や、同じ県内北部の豊岡市での取り組みで かわいいロボットを使ったロボット教室を進めていたそうです。
そんな中、今竹田さんがご夫妻でチャレンジしているのが「Fab Academy」。毎年世界各国のファブラボから多くの受講生が、3Dモデリングから回路設計、プログラミング、機構設計など、モノを作るためのあらゆる技法を学ぶ、「(ほぼ)あらゆるものをつくるためのオンライン講義」です。講義はすべて英語(国際講義なので受講時間も夜遅く)、さらにレベルの高い制作が求められるハイレベルな講義へのチャレンジを日中の仕事と両立するということで、作業負荷を減らすために事前に共通課題は作業するなど試行錯誤の様子がお話から伺えました。
すでに受講したFJNメンバーからは「電子工作の知識がほぼない中のチャレンジは大変だった!」「そんな技術、何の役に立つのか?みたいなことを思うことがあるかもしれないが、いかに自分が楽しくやるかみたいなモチベーション維持が大切!」といったアドバイスもありました。
アートと、ファクトリーサイエンティスト
最後は、九州ファブラボ大分より豊住さん。コロナ渦になり以前に要にお酒でも飲みながらモノをつくる事ができなくなった昨今ですが、モノを通してコミュニケーションを図れる方向性をいろいろと模索されているようそうです。
ちょうどラボのある大分がアーティストの街の方向に振りきったそうで、最近では 県外からのユーザーも増えており、豊住さん曰く「キンコーズのものづくり版」のような使われ方も見られるそう。
また、ファブラボの活動以外にも、ファクトリーサイエンティスト養成講座のしごとにも精力的に行っているそうです。ファクトリーサイエンティスト講座は、日本のものづくり産業を牽引する人材「ファクトリーサイエンティスト」を育成する講座で、実はFJNの関係者も何人か関係しています(こちらもまた機会あれば別の記事でご紹介したいですね)
今回のお話合いは以上となります。気になるラボの活動あれば、ぜひ各ラボのブログやSNSをフォローください!