オガール紫波
FabLab Shiwaは、オガール紫波と呼ばれる施設の一つ、情報交流館2Fに位置しています。オガール紫波の中には、紫波町立図書館をはじめ、病院や産直、その他多くの市民スタジオが併設されており、毎週のように音楽のライブステージやフリーマーケット、手作り体験会等、様々なイベントで活気に溢れています。
もともと紫波町では、10年前からインターネットの普及やパソコン相談に応じるITサポートを行っていました。3年前、そこにデジタルものづくりを加えた企画提案を行い、OGAL-LABとしてスタート。2017年9月、FabLab Shiwaとして登録されました。そうした成り立ちから、デジタルものづくりのほか、パソコン相談などのITサポートも行っているのがFabLab Shiwaの特徴です。
FabLab Shiwaの設備
FabLab紫波の中には3つの機器があります。レーザーカッターのHAJIME、3Dプリンターのダビンチ2.0A、そして刺繍ミシンのPE10です。一番利用者が多いのはレーザーカッターで、利用できることを聞き遠くから来てくださる方もいらっしゃいますし、イベント企画でも、主力として頑張ってくれています。
ITサポートご利用者の事例
ITサポートとしては、パソコンの不具合やハード関連のご相談、スマホの使い方、Officeでの資料作成やその他ソフトの使い方等、質問しに来られる方が多くいらっしゃいます。
こちらの方はビデオ撮影をご趣味にしている60代の方で、毎年日詰のお祭りのDVDをレコーダーで作成していましたが、画質や編集に不満があり、パソコンで出来るようになりたいとご相談に来られました。パソコン操作は初めてということで、まずはLABのパソコンをお貸しして実際の操作を何度もやってみていただきました。毎週のように通われて数か月、ついに先日、ご自身でパソコンを購入され、動画編集をがんばっておられます。
今まで開催したものづくりイベント
レーザーカッターや3Dプリンタを使った子供向けのものづくりイベントも行っています。 製作を通してレーザーカッターや3Dプリンタが稼動しているところを見てもらえるので、ファブラボとしての活動を知ってもらう宣伝になるほか、デジタルものづくりって楽しい!という原体験が子供たちの中に芽生えてくれればいいなと思っています。
アクリルボードをカットしてひもでつるすモビールづくりや、自分が紙に描いた絵を3×3cmのゴムにレーザー彫刻してスタンプにするなど、それぞれ喜びと驚きにあふれ、大盛況でした。それだけでなく、新しい取り組みもどんどん企画していきたいと思っています。
自分でデザインしたナイトスタンド!
レーザーカッターの利用促進として、常時受け付けをしているのがナイトスタンド製作です。枠組みのデータだけを用意しておき、その中に自分がデザインした絵を組み入れることで自分だけのナイトスタンドが出来るという企画です。
こちらの方は、12月初めに最初に来られた時、すでにデザインを用意されていました。カエルの一生を表現したというイラストは、パソコンに取り込んで多少の修正を加えるだけですぐにカットまで行うことが出来ました。正真正銘自分で作ったナイトスタンドの完成です。
奇しくもこの日は冬休み最初の日。「初日に冬休みの工作が出来た!」と喜んでいらっしゃいました。
想像力次第でなんでも作れる!デジタルものづくり
活動開始から4年目を迎え、私たちの活動も徐々に町内外の方に知られるようになりました。ITサポートの相談件数は確実に増えていますし、レーザーカッターが使えると聞いてひょっこり現れ、試し切りにとすごいものを作って私たちを驚かせてくれる方もいます。本当に、ものづくりというのは想像力次第でどこまでも広がるのだと毎回思い知らされます。
最後の写真は、中学校の校長先生がレーザーカッターを使い、生徒さん達と組み立てた「バベルの塔」。私たちも負けないよう、日々挑戦を続けていきたいと思います。